占ってはいけないことと対応の仕方
占い師には占ってはいけないタブーとされていることがいくつかあります。例えば人の生死や試験の合否、失せ物探しなどが該当します。他にも健康については占えるけど具体的な病名や治療法は言ってはいけないなど法律に関する決まりごともいくつかあります。
株などの投資も占ってはいけないとされているものの一つです。ですが占い師にとって当たり前のことでも、お客様は全然知らないということも多々あります。
先日も男性のお客様が株取引について占ってほしいとやってきました。株に手を出したけど全く儲からないので、どうしたら儲けが出るのかという相談でした。当然占うことも答えることもできません。「株とかは占えないんですよ~」とやんわりお断りするとインチキだとか、詐欺師だとか怒鳴られてしまいました。悲しかったけど、間違った判断ではなかったと思います。別の日には主婦の方がどの宝くじを買ったら当たるかと聞きに来ました。もちろん答えられません。お客様はがっかりして帰られました。
こんな様子を見ていると力になれない自分の方が悔しくて悲しくなりますが、見れないものは見れません。占い師に必要なのはどんなふうな対応をされても耐えられるメンタルなのかもしれません。
考え方を変えて喜んでもらえました
以前いらっしゃったお客様に、受験の合皮に関して占ってほしいと言われたことがあります。お話を聞いてみると、受験勉強の傍らにいろいろなところで自分は合格できるかと占ってもらっていたらしいのですが、どこも「合格するには勉強をしっかりすること」という当たり前のことしか言ってくれなくてイライラするというものでした。私はそれについ苦笑いをしてしまいました。
占い師によっても異なるところはあるかと思いますが、基本的に試験などの合否などは占えません。占って結果を見ることもできないわけではないですが、それを伝えてしまって本人の努力に影響が出てしまっては問題なので、占えないことにしています。きっとその占い師たちも占えなくて仕方ないから当たり障りのないことを言ったんだと思います。
ですがここで同じような回答をしては今までの占い師と変わらず、きっとこの人はまたほかのところに自分の望む回答をしてくれる占い師を探しに行くでしょう。そこで、相談内容とは異なってしまいますが、「合格できるか」ではなく「どうしたら合格に向けて頑張れるか」という点で占ってみることにしました。すると、この人には以前仲が良かった人がいて、今は疎遠になっていることがわかりました。さらにその人はこの人と同じ学校を目指している様子なのも見えたので、「少し疎遠にしている友人と連絡を取るといい」とアドバイスしました。その人の目標に触発されて頑張ってくれればと思ったのです。
占い師としてはいけない回答だったかもしれません。しかし、後日合格しました!と笑顔で来たお客様を見て、心から良かったと思えました。